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時わすれの宿 佳元(よしもと) (群馬県四万温泉)

3月23日、結婚記念日。
たまには、ゆっくり温泉に入り、美味しい食事を楽しもうと向かったのは、以前両親と行った群馬県・四万温泉。
4万もの病を癒すとされた古くからある湯治場で、ノスタルジックな雰囲気が良い印象の温泉地です(さほど人もいない点がのんびり過ごせます)。

今回は、食事の評価の高い宿「佳元」を予約。
途中、伊香保近くの水沢うどんの老舗「田丸屋」で軽くざるうどんをつまみながら、夕方前に宿に到着。
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客室全8室のこじんまりとした温泉旅館。
ロビーには囲炉裏があり、風情があります。
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我々は露天風呂付きの「欅」という客室を予約。10畳の和室に露天風呂とテラスがあり、ゆっくり出来ます。
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この宿、お酒のラインナップも充実しており、130種類の焼酎を揃え、館内には焼酎バーも併設。また、地元群馬の地酒も3種類試飲できるコーナーもあります(夕飯に備えて、しっかり利用させていただきました)。

さて、夕飯まで時間があるので、露天風呂に入り、小さな温泉街に出向いてみることに。
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この建物を見て、ピンときた方はかなりの“宮崎駿”通です。
温泉街の中心にある「積善館(せきぜんかん)」。築300年以上の歴史がある本館は日本最古の温泉宿で、県の重要文化財に指定されています。そして、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」のモデルとなった旅館なのです。
ですので、我々以外にも写真を撮る観光客(宿泊者以外)も多く、お土産屋さんよりも賑わっています。

温泉街は、良くも悪くも寂れた雰囲気を醸し出しており、メイン通りもこんな感じです。
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そんな温泉街にある昭和な雰囲気を代表するスポットがこちら。
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スマートボール。柳屋さんというスマートボールやパチンコを楽しめる店。
スマートボールのお店は、かつては3〜4軒あったそうだが、機械が壊れてしまったりで、今はこちら柳屋さんだけとのこと。
台の良し悪しにもよりますが、1回500円で15〜20分くらいは楽しめます(台が当りだったら、球を景品にも交換してくれます)。
軽く昭和な遊具で遊んだのち、夕食の時間が近づいてきたので、宿に戻ります。

さー、お待ち兼ねの夕食は、部屋食でいただきます。
事前に多くの種類が出ると聞いておりましたが、その通りの内容でした。
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先附け、酒菜、台物、お造り、焼き物、油物、酢物、焚合せ、食事、止碗、デザートと全11品。果たして完食できるか心配になります。

まずは、ビールで乾杯し、夕食開始です。

■胡麻豆腐
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川魚・銀光(ぎんひかり)という群馬で唯一認められてる最高級虹鱒(にじます)の卵が乗った綺麗な盛り付けです。

■酒菜
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白和え、上州牛の牛蒡巻き、牡蠣の南蛮漬け、唐墨大根、鯖棒寿司などが少しづつ盛られた酒の飲みには嬉しい一皿。
上州牛の赤身の旨味、味の濃い炙った唐墨が特に美味でした。

■赤城地鶏と茸の和風スープ仕立て(鍋)
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歯応えのある鶏肉と普段食べなれない茸の数々(湿地、山伏茸、柳松茸…)。山の恵がたっぷりです。

日本料理ということで、130種類のラインナップの焼酎にも惹かれましたが、ここは地元群馬の地酒で料理を堪能することに。
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大盃(おおさかずき)純米。
純米酒らしい旨味・香味はあるものの、比較的すっきりした癖のない味わいのなので、料理のお供にはピッタリです。

■お造り
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銀光(ぎんひかり=にじます)平造り、山女魚(やまめ)重ね造り、岩魚(いわな)花造りと豪華川魚のお刺身盛りです。

■鰆けんちん焼き
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上に炙った鰆(さわら)、下に野菜と豆腐を合えた具を重ね蒸した創作料理。
見た目が面白い一品です。

■岩魚東寺揚げ
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ひと手間掛けて、身をほぐして味付けして揚げています。
ひとつは蕗味噌味。もうひとつは梅肉味噌味。蕗味噌のほろ苦さが絶妙でした。

■蛤白菜巻き
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蛤(はまぐり)を白菜で巻いて酢味噌で頂きます。セリ科の防風が良いアクセントになっています。
出来たら、海のモノ(蛤)ではなく、山・川のモノが良かったかな〜。

■大根とフォアグラと合鴨の焚き合わせ
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唯一“洋”を感じさせるメニュー。
こういったアクセントも必要ですね。

■舞茸御飯・蜆赤出汁
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■自家製プリン、苺、キウイ
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デザートも美味しく頂き、完食です!

非常美味しく頂きました。
旬の山・川の素材を見事に調理されたコース料理でした。
上州牛の赤身がとても美味しかったので、これだけもう少し食べたかったです!

温泉に入り、残った日本酒をチビチビ飲みながら、夜は更けていきました。


翌朝、朝食はお膳に乗ってまいります。
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普段食べない朝食をしっかり御飯2杯とともに頂きました。

以上、1泊2食付の日常の時を忘れさせてくれた「佳元」さんでの時間は終了。
一路帰路に向かいました。


どうしても、上州牛が食べたくて、宿の向かいに精肉店があったので、ステーキ肉を購入し、自宅で頂きました。
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